
南アメリカ・カリブ海地域での取り組み
2005年を通じ、ラテンアメリカ・カリブ海地域の数千の家族が、自身の新しい家への鍵を受け取り、これまでずっと暮らしてきたダンボールや帆布、廃棄物でできた壁に別れを告げ、安全できちんとした住宅での新しい生活を始めました。
支援を必要とする家族を助けるため、数千の人々と数百の組織がハビタットに加わりました。メキシコだけでも、1,400人のボランティアが、6月にトゥフトゥラス(Tuxtlas)のサン・アンドレ(San Andres)で行われた「ビルディング・コミュニティーズ(Building Communities)」のイベントにおいて、60の家族の住宅建設を助けました。加えてこのイベント中に、138万5,000ドルUSドルの資金を集めることができました。
グアテマラでは、地元コミュニティがハビタットに参加し、アフィリエイトの建設能力を高めました。その結果は?
毎年、3000の家族が基準以下の危険な住宅を後にし、ハビタットとともに建てた新しい住宅に移っています。
今日、今まで以上に、ラテンアメリカ・カリブ海地域のハビタットは、もっとも弱い立場にある人々のための広報活動を続けています。ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ラテンアメリカ・カリブ海地域は、住宅危機を人々の脳裏や心に焼き付けてもらえるよう、調査や公共広告、ビデオなどを制作・出版してきました。
しかし、課題はいまだに大きいものです。ラテンアメリカ・カリブ海地域では、5億1,200万人のうちの2億2,000万人が、貧困ライン以下の生活を送っています。さらに、中米を通じて1,500人の生命を奪い、数千人から住宅を奪ったハリケーン・スタンの直後には、状況は劇的に悪化しました。メキシコでは、17万3,000軒の住宅が損害を受け、5つの州の200万人近い人々がハリケーン・スタンによって直接的な被害を蒙りました。グアテマラでは8,000軒を超える住宅が、またエルサルバドルでは1万軒ほどが被害を受けました。
これらの災害の只中にも希望があります。ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ラテンアメリカ・カリブ海地域は、ハリケーンによって全てを失った少なくとも5,000の家族を支援します。
主要な成果
| ・ | 世界ハビタット・デーに、エクアドルのキト市とハビタットは、弱い立場にある家族のための移転計画作成と近隣での住宅再建のための合意を結びました。エクアドルの首都であるキトにはおよそ200万人が暮らし、住宅の不足は10万軒に及びます。 |
| ・ | ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ラテンアメリカ・カリブ海地域は『この選択肢しかない(No Other Option)』というタイトルの、メキシコの、グアテマラとアメリカ国境沿いの住宅ニーズに関する調査プロジェクトの結果を出版しました。さらに、『家を求めて(Looking for Home)』という、安全できちんとした住宅を持たない家族のドラマを映し出したドキュメンタリー・ビデオを制作しました。どちらも、ただ「この選択肢しかない」ゆえに、この人々の日々の生活が、生存のための苦闘となっている様子を表しています。 |
| ・ | シティ・グループが後援する「フィナンシャル・アルファベティゼーション(Financial Alphabetization)」の40のワークショップに、5つの国から計600家族が参加しました。このカリキュラムによって、どのようによりよく家計を管理するかを家族が学び、ハビタット・スタッフやボランティアは、どのようにハビタットのホームパートナーの責任と権利を管理するか、を学びました。さらに、115人のハビタットのスタッフとボランティアが、貸付を受ける家族へのトレーニングやオリエンテーションをするための技術や、融資の管理方法について学びました。 |
| ・ | 2004年10月24日から29日に行われた第21回ジミー・カーター・ワーク・プロジェクト(JCWP)によって、150軒の住宅を建設するために4,000人ものボランティアがメキシコのプエブラ(Puebla)とベラクルス(Veracruz)を訪れました。ハビタット・フォー・ヒューマニティ・メキシコは、JCWPのドナーとの関係を構築し、確固たるものにしてきました。その明白な証拠が、地元から集められた資金、138万5,000USドルであり、また2005年6月にトゥフトゥラスのサン・アンドレで集中的に建設された60軒の住宅建設への、1,400人を超える地元からのボランティアの参加です。 |
| ・ | チリでの「ファンダメンタル・プロジェクト(Fundamentals Project)」(大学機関や建設業界、NGOや地方自治体を巻き込んだ、革新的な協同住宅プロジェクト)は、土地所有権の複雑化により一時的に中断しました。所有権問題が解決次第、ウニベルシダッド・カトリカ(Universidad Catolica)がサイトの再開発計画を完成させます。民間の建設会社による入札申し込みは完了しました。ハビタット・フォー・ヒューマニティ・チリの主な役割は、ワールド・ビジョン(World Vision)とパートナーシップを結び、土地の購入と管理、そしてパートナー家族の選定とオリエンテーションを行うことです。 |
| ・ | ハイチではフォンカゼ(Fonkaze)、コロンビアではオポーチュニティ・インターナショナル(Opportunity International)といったマイクロファイナンス機関とのパートナーシップを結び、住宅改善のための小規模融資に焦点をあてたプロジェクトにおいて、それぞれ第一段階を終了しました。予備的評価では、パートナー機関だけでなくパートナー家族の高い満足度と関心が示されています。 |
| ・ | ハビタット・フォー・ヒューマニティ・アルゼンチンは、ハビタット・フォー・ヒューマニティ・インターナショナルのグローバル・ラーニング局から、4,000USドルの資金提供の授与を受けました。この資金は、いくつかのアフィリエイトのコミュニティにおける低収入家計を対象として土地貸借権に関する「法的リテラシー」を向上する、というプロポーザルに対して与えられたものです。ハビタット・フォー・ヒューマニティ・アルゼンチンはこの資金を用いて、これらの家族が自身の持つ権利についての理解を深め、そうすることで土地保有の安定性を高めて、立退きを減少させることを計画しています。このプログラムはアルゼンチンの1,000家族を支援します。 |
| ・ | ガイアナやエルサルバドル、アルゼンチン、メキシコでのハビタットのプログラムは、祖国の生活の質の向上のために時間や資金を寄付する意志や余裕のある、アメリカやヨーロッパのヒスパニック・コミュニティからの支援を受けています。 |
ハイライト
| ・ | 今年、ハビタット・フォー・ヒューマニティ・グアテマラは2万軒目の住宅を祝いました。これは、ハビタット・フォー・ヒューマニティが世界中で建設した20万軒のうちの10%を占めます。1980年にメンドーサ・カリン(Mendoza Calin)家族とともに最初の住宅が建設されてから、10万人を超えるグアテマラの人々がハビタットの支援を受け、きちんとした住宅を手にしました。 |
| ・ | ハビタット・フォー・ヒューマニティ・スリナムは、スリナムでの建設活動を正式に開始しました。4年間の準備期間を経て、ハビタット住宅のための最初の石が設置されました。スリナムのファースト・レディであるリースベス・ヴェネチアン・ヴァネンベルグ(Liesbeth Venetiaan Vanenburg)夫人が定礎式に列席し、建設の開始を祝いました。 |
受賞
4つの国でのプログラムがそれぞれ、卓越したリーダーシップ、広報活動、能力、革新性を認められ、賞を受けました。それぞれのプログラムが、彫刻の入った記念額と1万USドルの寄付を受け取りました。
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・メキシコ : 能力
2004年のジミー・カーター・ワーク・プロジェクトの成功に引き続き、ハビタット・フォー・ヒューマニティ・メキシコは新たな課題に向かって活動を開始しました。「ビルディング・コミュニティ」というプロジェクトです。この5日間で60軒を建てる集中的な建設は、6月にトゥフトゥラスのサン・アンドレで行われました。その成果は、地域の大きなメディア支局らによって報道されました。メキシコのファースト・レディであるマルタ・サハグン・デ・フォックス氏が最初のレンガを設置し、1,400人のメキシコ人ボランティアとともにこのイベントが開始しました。また130万USドルを超える資金が地元で集められました。
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ガイアナ : 広報活動
始まって間もないこのプログラムの高いビジビリティの大部分は、情報を広めたメディアの協力と、貧困住宅の問題を何よりもまずガイアナの人々の脳裏や心に焼き付けてもらうよう企画された、革新的な活動によるものでした。ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ガイアナの行動は、ガイアナのバラット・ジャグデオ大統領や外交官たち、軍や青年グループ、世界銀行や、ウェールズ王子のチャールズ皇太子の注目と支持を集め、チャールズ皇太子は、この目標のためのすばらしい寄付をくださいました。また2人のボランティアが、自身の時間と資金を投資して、イギリスのガイアナ移民にハビタットのミッションを伝えるためにイギリスを訪れました。
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・コロンビア : 革新性
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・コロンビアはクンディナマルカ(Cundinamarca)・アフィリエイトの地域において、より少ない資源しか持たない家族に到達できるよう、信託銀行の設立を開始し、きちんとした住宅にアクセスできる家族の数を、大幅に増加させました。このアフィリエイトは1年間で110家族にその活動を届かせ、不履行率を0,5%に抑えつつ、彼らの住宅や生活の質を改善することができ、この戦略が効果的なものであることが明らかになりました。同アフィリエイトが過去10年間で89家族を支援し、不履行率が85%にまで達していたことを考えれば、この転換は意義深いものです。信託銀行は、もっとも貧しい貧困層に到達するための活路を開き、救済を切望する数百の家族に希望を届けます。
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・アルゼンチン―リーダーシップ
2003年7月、ハビタット・フォー・ヒューマニティ・アルゼンチンは4年目、法律上の登録をしてからは1年目を迎えました。またナショナル・オフィスを開いてから7ヶ月目でした。1つのアフィリエイトは基本的な必需品に事欠きながら、その発展の4年目に入ったところでした。この月、評議会は改善の必要があるとみて、ラテンアメリカ・カリブ海地域事務所に対してサンタ・フェ洪水被害復興プロジェクトを提案しました。このプロジェクトは、より素早いアフィリエイトの開発プロセスを含むものでした。このプロジェクトは承認され、2004年3月には、ナショナル・オフィスのリーダーシップの下で建設が始まりました。11月に、このアフィリエイトは承認されました。全てのレベルでのリーダーシップの重要性と能率、特に地元におけるリーダーシップは、この特別プロジェクトの成功要因の1つでした。